くちびるに歌を
やっぱり歌はいいよね〜
としみじみ感じた話です。
昨日は息子が所属している合唱部の
定期演奏会がありました。
とても素晴らしい演奏会だったので
記録しておきたいと思います。
今年は異例づくしの演奏会
毎年3月下旬に開かれる定期演奏会
一年の総まとめの発表会で、これをもって
高校3年生は部活を卒業します。
いつもなら学校のホールで開催し
大勢のクラスメートや地域住民の方も
観に来て(聴きに来て)下さるのですが、
今年は別会場をお借りし
ほぼ部員の家族が見守るかたちとなりました。
2020年度、音楽部は満足のいく活動ができず
子どもたちは本当に残念がっていました。
コロナの影響で大会や演奏会は軒並み中止
学校は休校、再開して、また緊急事態宣言…
ろくに歌の練習ができませんでした。
それでも何とか開催にこぎつけた演奏会
子どもたちは、大人数で歌うときはマスクをつけたまま
少人数で歌うときはマスクは外しますが
歌い終わったらすぐにマスクをする、といった
徹底した感染防止策をとっていました。
それに、去年高校を卒業した現大学一年生も
再び集まり歌を披露しました。
2020年3月の定期演奏会は中止になり
最後に歌えなかった子たちに
舞台で歌わせてあげたいという
コーチや顧問の先生方の心遣いでした。
プログラム 3部構成
1部 NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)課題曲 4曲
2部 ミュージカル2作品の一部ダイジェスト
3部 学年ごとの合唱やジブリ映画の主題歌など
余韻に感動
最後の曲が「くちびるに歌を」。
詩 - ツェーザル・フライシュレン 訳詞・作曲 - 信長貴富
ドイツ語と日本語の混声合唱。
歌の最後
「う た を〜〜〜」
と最大ボリュームで声が重なり合って
指揮者の身体、振り上げた手が震え
こぶしを握ってフィニッシュ
歌声とピアノの音の余韻がホールにいっぱいに
キラキラと降り注ぐ感じ…
もう感動でしかありませんでした。
涙のアンコール
この後コーチ(兼指揮者)からご挨拶がありました。
冒頭から声が震えていらっしゃるようでした。
息子から話を聞いている限りでは
コーチはいつも穏やかで
指導でも声を荒げることはないそうです。
冷静沈着な方だと(勝手に)思っていましたが
昨日は違いました。
「皆様のおかげで何とか演奏会を開くことができて
指揮をしていて、こんなにも音楽を欲していたことに
気づきました」
「最後にどうしても『くちびるに歌を』を
子どもたちに歌わせてあげたかった」
と、涙を堪えながらお話されました。
生徒からコーチと顧問の先生へ
花束贈呈💐
会場から大きな拍手。
そしてアンコール曲の「旅立ちの日に」。
観客席からはコーチの背中しか見えませんが
もう、泣いているのがわかります。
舞台上の子どもたちからも
観客席からもすすり泣きが聞こえます。
私もマスクとメガネをしているのをいいことに
気兼ねなく涙を流しました。
青春だよね
会場の片付け等を終わらせて帰宅した息子。
やりきって、満足気の様子。
仲間と写真を撮り合ったのを見せてくれました。
いい笑顔だ。まさに青春。
これで本当に高校生活を卒業。
おめでとう。
最後に
コーチから卒業する生徒一人一人への
メッセージカードに書かれていた言葉です。
「くちびるに歌を。いつも心に音楽を。」
前向きで、希望の光の温かさを感じる
素敵な言葉だと思いました。